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外壁塗装に光触媒塗料を使うメリットとデメリット

2021-08-24

家の外壁は外観を決めるポイントの1つです。
外壁は見た目以外にも、風雨や紫外線などから家を守る役割もあります。
そのため、定期的に塗り替えることがオススメされています。
外壁塗装に使う塗料には色々な種類のものがありますが、注目されているものに光触媒塗料があります。
今回は、光触媒塗料とは何か、この塗料を使うことのメリットとデメリットを解説します。

外壁塗装に光触媒塗料を使うメリットとデメリット

光触媒塗料とはどのようなものか

まず、光触媒塗料がどのような特徴を持っている塗料なのかを説明します。
この塗料の中には酸化チタンや二酸化チタンが含まれています。
酸化チタンや二酸化チタンは、光を浴びることで有害物質を無害化させる効果がある物質です。
酸化チタンや二酸化チタンは、このような効果を発揮しても分解されることがありません。
効果を発揮するためには光(紫外線)の存在が必要になるため「光触媒」と呼ばれています。

もともと光触媒は、環境浄化のために研究開発が進んだ物質でした。
光触媒塗料に含まれる酸化チタンや二酸化チタンは、人の体にも環境にも負荷をかけない物質です。

光触媒塗料の特徴とメリット

ここからは光触媒塗料が持つ特徴とそのメリットについて解説します。

耐久性がある

外壁塗装に使われる塗料にはいくつかの種類があります。
塗料の種類によって耐用年数に違いがあります。
もちろん、建物が建てられている環境によって耐久性には違いがありますが、代表的な塗料の種類と耐久年数は次のようになっています。

・ウレタン塗料:5~10年
・シリコン塗料:7~15年
・フッ素塗料:12~20年
・ラジカル塗料:8~16年
・光触媒塗料:15~20年

さまざまな塗料の中でも、光触媒塗料の耐用年数が長いことが分かります。
耐久性があるため、こまめな塗り直しが不要です。

セルフクリーニング機能がある

光触媒塗料で外壁を塗ると、きれいな状態が長持ちするといわれています。
これは外壁に付着する汚れをセルフクリーニング機能で自動的に落としてくれるためです。
外壁は粉塵や排ガスなどの汚れが付着しやすくなります。
ところが、光触媒が塗料に含まれることで、これらの物質が分解されます。
分解された物質は雨が降ったときに洗い流されるため、きれいな状態が長続きするのです。

塗料は汚れが付着した状態で放置すると、徐々に劣化していきます。
光触媒塗料は、この汚れを自動的に落としてくれるので、汚れによる劣化が少なくて済みます。

家の周りの空気をきれいにしてくれる

もともと光触媒には、環境浄化のために研究開発されてきた背景があります。
そのため、光触媒が含まれる塗料を外壁に塗装することで、排ガスなどに含まれる窒素酸化物を除去する機能を持ち合わせています。
光触媒塗料の1つに「ハイドロテクトカラーコート」という商品があります。
この塗料の場合、戸建て住宅1戸分の外壁塗装を施すことで、テニスコート4面分の緑地に相当する空気清浄効果があるとされます。
これは、乗用車約12台から排出されるNOx(窒素酸化物)を除去するのと同じ効果です。

光触媒塗料のデメリット

良いことが多くあるように感じる光触媒塗料ですが、デメリットもあります。
デメリットも見ていきましょう。

施工が難しい

光触媒塗料の多くは、サラサラとした粘度が低いテクスチャを持っています。
そのため、塗ったときに垂れやすいという特徴があります。
この特徴から施工が難しく、光触媒塗料の施工ができる会社が限られてしまいます。
以前は、光触媒塗料で外壁塗装するためには講習を受ける必要がありました。
それほど難易度が高い塗料なのです。

落とせない汚れもある

セルフクリーニング機能が注目される光触媒塗料ですが、落とせる汚れは限られます。
鉄粉によるサビや黄砂、樹液や木の葉、鳥の糞といった無機質系の汚れは落とせません。
光触媒が落とせる汚れは、あくまでも有機物です。
セルフクリーニング機能で落とせない汚れは、自分で落とす必要があります。

光がないと効果が発揮されない

光触媒は太陽光に含まれる紫外線が当たらなければ、その効果を発揮しません。
つまり、太陽光があまり当たらない場所ではその効果が発揮されないのです。
また、日が当たっても、雨が当たらない場所では汚れを洗い流せません。
せっかくのセルフクリーニング機能が発揮されないのです。

選べる色が限られる

光触媒として使われる酸化チタンや二酸化チタンは、白色の物質です。
これらの物質が多く含まれる塗料なので、どうしても白っぽい色に限られてしまいます。
濃い色や鮮やかな色の光触媒塗料はないため、選べる色が限られるのです。

ひび割れが発生する可能性がある

サラサラとしたテクスチャを持つ塗料ですが、乾いて硬化すると他の塗料よりも硬くなる特徴を持っています。
硬化したときに表面がひび割れる可能性があります。

コストが高い

外壁塗装の使われる他の塗料に比べ、塗料の価格は高くなります。
そのため、1回の施工でかかるコストは高くなります。
ただし、施工間隔を長くすることで、長い目で見たときには他の塗料とさほど変わらない可能性もあります。

まとめ

光触媒塗料による外壁塗装には、メリットもデメリットもあります。
場合によっては、デメリットが大きく感じられることもありますので、よく検討して施工する必要があるでしょう。
住宅の外観を常にきれいに保ちたいという方にオススメの塗料ですが、無条件で常にきれいに保てるわけではありません。
住居をきれいな状態に常に保ちたいという場合は、ハウスクリーニングのプロに相談してみることもオススメです。

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コラム監修者 プロフィール

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江上 孝明(エガミタカアキ)

株式会社調和プロダクトサービス代表取締役。
NTTに10年間在籍、1996年4月に同社を設立。
前職と全く異なる業界へ参入するも、高い手腕で取引先開拓を実現。
同社の前進となる事業にて、提携先の企業よりハウスクリーニング事業を引き継ぎ
現在、事業規模を引継ぎ時の4倍に成長させることに成功。

新築現場に一作業者として15年間従事していたため、現場での問題点や現場作業者の立場考え方を理解した上での会社経営を行う。

NTT在籍時代に培われたスキルを生かし、クレーム時の迅速な対応と適切なヒアリング
を得意とし、顧客満足度を高めるためのサービス供給を旨としている。
また、自身でも独自に研究を行い、理論的観点から汚れにアプローチするノウハウを多数
蓄積して現場に反映させている。

資格:2級ハウスクリーニング技士(H17.11社団法人 全国ハウスクリーニング協会(※))
※現:公益社団法人 全国ハウスクリーニング協会

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